畳と着物が擦れ合う音
穏やかな何とはない会話と上品な笑い声
この日のためにしつらえた特別な和菓子と薄茶
伝統的な文化に触れるひと時
今日は茶筅供養に伴う茶席の受付をさせていただいた
不昧流、表千家、裏千家、三斎流など流派を超えて、日々用いてきた茶筅(お茶を点てる道具)をお寺にて供養するもので、今年で64回目を迎えるとのこと
今年は松平不昧公没後200年に当たる為、慣例行事の一環となっている
参考:不昧公200年祭
https://fumaikou.jp/index.html
茶室から見える庭の草木も美しく、日常とは違う時間の流れに、数日前からの風邪もどこかに吹き飛んでしまったようだ
このまま和敬清寂の空間に浸りきって終わりの時間を迎えるかと思った
が
「エルモッソ!! (Hermoso)」
???
「エストイ アスィエンド トリスモ (Estoy haciendo turisumo)」
和敬清寂の真っ只中に何の前触れもなく、突如南米の熱気が舞い込んできた。
スペイン語圏の女性「ベンゴ デ エクアド-ル (Vengo de Ecuador)」
何とか拙い英語で会話を試みるも
女性「エントルナンドロ デ バロンセスト (Entrenador de baloncesto)」
※注 女性の会話は、多分に想像を駆使した文章です
さあ困った
会話での意思疎通が不可能、しかも相手は私が好きだった海外ドラマに出てくるヒロインに何となく似ているし、、、。
とにかく茶室の建物から離れ、なんとか疎通を試みつつ、彼女の写真を撮ったりしたが、次はどうやら茶室の庭園が写したいらしい。
確認すると、やはり難しい。
ここでようやく自分がスマホを持っていることを思い出し、翻訳機能を使って疎通を試みた。
禁止 → Prohibición (プロヒビジィオン)
お茶のセレモニー → Ceremonia del té (セレモニア デル テ)
どうやら納得していただいた
、、、ここまでの時間が長かった。
後で分かったのだが、エクアドル出身の彼女は、現在開催されているFIMBA参加チームのコーチ(もしくは選手)だったのだ。
http://www.matsuefimba2018.com
国際観光文化都市を謳い、各国からの観光客を受け入れる体制とはなっているものの、まさか伝統真っ只中に異国文化が舞い込んでくるとは、、、
Maravillosa mi vida !!
素晴らしき我が人生 !!
世界を傅けるべく努力している私にこれほどの修練の場は無い、と得心した。
その後、抹茶を買いに物産館を訪れた際、同じくFIMBAに参加されている千葉の方ともお話ができたのだが、
千葉の女性「本当に皆さん温かく迎えてくださり、しかもこうしてお話ができて何て幸せかしら」
と仰っていただいた。
どうやら野望に向けて、受け入れ態勢は徐々に整いつつあるらしい