全ての人間を傅ける為
実践している事の一つに、日々ふとした時に顔を合わせた方を傅けられるかどうか、がある。
先日買い物に行った時のレジ係の彼
大学も近い事から、よく大学生がバイトしているのだが、彼もその1人
話は逸れるが、よく行くこともあって、バイト生達を何気なく観察してしまうのだが、彼らの人間関係、また社員の方々との人間関係が垣間見える時がある
バイト期間の長さに関わらず、既にまとめ役になっている彼女
どこか自信なさげで精算の際にも間違わない事だけに集中する彼
自身の魅力や力を自然と使いこなして、社員からも一目置かれている彼
今回私がお願いしたレジ係の彼は、とにかく間違わないことに集中し、ちょっと余裕がなさそう
その結果、食料品をスキャンした後、どんどんと別のカゴに積み上げて行くのだが、気がつけばほとんどゲーム途中のジェンガ状態
しかも上の方には地元産のケースに入った卵すら見える、、、
場合によってはそこから対処されなくもないので、様子を見守っていると
「お会計 〇〇円になります。」
の言葉と共に、カゴ持ってって下さいね、の意思表示が
ビシーッ
妄想空間で、間髪入れずに一打ちしてしまった
このまま横の台まで移動させようものなら、ほとんど運動会の玉運び状態ではないか
しかしこんな時こそ冷静に
しっかりと彼の目を見つめて、ゆっくりした口調で伝えた。
「カゴを分けていただけますか?」
「(あっ、しまった)し、失礼いたしました。」
「いえいえ」
傅ける時に私が大切にしたい(している)事は、相手が”突き放された”と感じるかどうかの微妙なラインで一打ちし、後にある種の愛情を与える事だ
一瞬にして畏れ多さを感じさせ
一瞬にして慈愛を感じさせる
彼がちょっと焦りつつもジェンガを崩し、別のカゴに分けてくれた後、改めてカゴを持って横の台に移った。
すると程なくして、彼が急ぎ足でもう一つのカゴを持って来た
「ありがとう」
彼の目の奥に安堵を確認して終了
突き詰めれば結局私の趣向を反映してしまうのだろうが、彼の「やりたい事」に対して何らか与えられたのなら幸い
もし貴方がこの感情の落差を感じたいのであれば、
私の前に来て欲しい。不満は感じさせない。
その後の事は
貴方の望むままに